インターペット大阪レポート

2024年9月20日(金)から22日(日)までインテック大阪にて開催されました、第2回インターペット大阪にお邪魔させて頂きました。

「人とペットの豊かな暮らしフェア」ということで、国外から8か国を含む263もの出店ブースが一堂に会する国内最大級のフェアとなります。

4月の東京会場に続く今回のレポートですが、よりペットが家族の一員であることを強く感じさせてくれるフェアであったと思います。

◆オーラルケアの新常識

ライオン株式会社様は、現在ワンちゃん、ネコちゃんのオーラルケアを中心に市場展開しております。元々、オーラルケアの部分での市場ノウハウがあり、その辺りの技術も踏まえてペット市場に展開したという背景があります。

ワンちゃんとか猫ちゃんは、赤ちゃんと同じように自分では磨くことができないので、オーナーさんと一緒になって、ステップを踏んで進めていけるようなことをポイントにして商品を作っておられます。

特に最初のステップでは、お口に触ることすら難しいので、まずは触るだけという部分からスタートします。これは「お口タッチ」と呼んでいますが、そういったものからできるように開始し、それができるようになったらシートタイプに進みます。汚れが落ちやすい素材になっていますので、それができたらいよいよブラシの方に進んでいきます。これも指先型になっており、慣れてきたら人と同じように歯ブラシ型に進んでいきます。ここまでに4ステップの段階を踏むことが大切だと思っていますので、オーナー様と一緒に練習をする環境が何より大切とのことです。

また、人と違うのは口の中の pH が違い、猫ちゃんが 4 倍、ワンちゃんが 5 倍と言われており、それだけ歯垢が溜まりやすいことから、むしろ人よりも本当は頻繁にケアが必要とのことです。

まずは犬の歯磨き習慣化プロジェクトからスタートさせています。

社員の中に獣医師もいることから、オンラインでも講座とかを様々実施しています。

現在ワンちゃんと猫ちゃんのオーラルケア部分は、市場にて拡大中ではありますが、歯磨き実施率としてはまだ発展途上の部分ではありますので、啓発活動と並行して実施しています。

元々、ライン株式会社は人の歯磨きを 50 年かけてずっと啓発してきました。今では歯磨きをしない人はほとんどいなくなっていると思いますので、やっぱ同じような世界がペットの中でもできるんじゃないかなというところを信じて進めておられます。

◆新しいおやつ??

岐阜の鰻屋様が手掛けるペットのおやつ。ペット向けに市場に出始めたのはここ1、2年とのことです。

人が食す普通のうなぎではありますが、中国産を日本で養殖したものと、三河一色産のブランドうなぎと2種類で展開しています。

加工の仕方は一緒ですが、硬さと食感が大事だと思っていますので、お客様からは柔らかいと評価していただいており、人が噛んでもサクサク食べれるぐらいの硬さが売りだということ。

通常お店で人が食べるのは頭以外の部分ですので、今まで廃棄していた頭だけをワンちゃん用に加工して全部有効活用しています。

この頭部分の加工自体はこだわりの時間をかけて行っており、色々と試行錯誤して柔らかさを提供しているのがこの商品の特徴になります。

◆ペットもマッチングの時代?

大手商社の丸紅様が展開するのは、ブリーダー様とユーザーをマッチングさせるサービスの実証実験になります。独自審査と基準を設けることで、単につなげるということではなく、きちんとペットライフがおくれることを念頭に置いてのサービスになります。

実際にご自宅の広さとか間取りとか、日中在宅時間とか年収経済的な部分を見させていただき、実際に買えるワンちゃんをしっかりご提案させていただきます。

そしてブリーダーさんについても、審査というところではオンラインと実地審査の 2 段階でさせて頂き、優良ブリーダー様のみマッチングさせて頂く仕組みをとっています。

ですので、審査をオンラインだけでするのではなく、事務局がブリーダーさんのもとまで出向き、審査基準にマッチした方のみ登録という流れを作っていますので、お互いに質の高いユーザー同士が集まっていただけるプラットフォームになると期待しています。

現在登録自体は購入したいユーザー様とブリーダー様共に無料となっています。

今後実際に事業化が決まった場合、成約手数料は購入する側からもブリーダー様からも頂くことになっていくと思いますが、信頼という部分に対価を支払っていただくビジネスモデルで、飼育放棄の撲滅にも寄与できるサービスを目指しています。

◆大谷効果??

会場内を回っていいて、ぱっと目を引いた大谷選手のユニホーム。今年大ブレイクの大谷選手の愛犬デコピンにちなんだ?ペット服。実はこの服やグッズは、大谷選手がエンゼルス時代から作られており、今年ドジャースに移籍した事で公になったデコピンの存在が拍車をかけたとのことです。

大谷選手がデコピンをメディアに登場させたことで、今年の3 月、4 月とかには大ブレークとのことで、先見の目があった商品でした。今後はデコピンの名前で販売できたらと、関係各所に調整中とのことです。

◆便利アプリの登場

FAV Reactibe株式会社様が提供するのは「お散歩MAP」なるアプリケーション。

日本全国約1万店舗が掲載されており、「カフェ・レストラン・飲食店」「ドッグラン・レジャー施設」「宿泊施設・ホテル」のペットと同伴できるお店がMAP上で一目でわかり、「お散歩ルート登録」といった機能も備えています。地図上の施設をシェアしたり、タイムラインやグループコミュニティで交流の輪を広げることも可能ですし、ディアー(支援)でコミュニティの仲間を助け合うこともできます。お散歩マップを使ってお気に入りのお店や施設をシェアしたりと、お出かけが楽しくなるアプリでした。

◆ペットにもSPAを提供する時代です!

近鉄不動様が提供するのは「DogSpa」で、気軽にキレイ!快適に!をコンセプトに、大阪、奈良、愛知、三重で現在9店舗営業中となります。

店舗内には専用バスタブはじめ、専用ドライヤーやドライヤー台を完備しており、「自宅よりキレイに」「サロンよりお手軽に」を合言葉に、「飼い主様自らの手で、愛犬を店舗で洗ってあげる」という新たな体験を提供するサービスになります。愛犬に飼い主様とふたりきりのリラックスしたバスタイムを体験してもらうための設備が揃っています。店舗は近鉄沿線に続々とオープンしており、お得にSpaを体験いただける割引クーポンを設置していただけるペット関連施設(クリニック・ドッグラン・ドックカフェ等)も募集しています。

◆ストレスフリーであり、エコでもある。

しっぽに触れず、立ったまま着脱できる愛犬のための「布マナーパンツ」のomuwanは、赤ちゃん用おむつと同じふわふわな面素材にこだわり、しっぽに触れない独自の型を開発した商品で、愛犬と飼い主さんが「ストレスを感じない着脱」を実現しています。

「マナーパンツが苦手、すぐズレる、肌が弱い」といったそんな愛犬にもやさしくフィットする布製マナーパンツです。

こだわりポイントは4つで、①肌に優しく消臭効果に優れた吸水布パット②洗って繰り返し使えるエコで経済性の高さ③立ったまま着脱できるストレスフリーデザイン④赤ちゃん用布おむつを手掛ける国内工場で手作りといったこだわりを掲げ、病院やカフェに行くときをはじめ、宿泊先での活用や防災用グッズとしても活用が可能な商品になっています。

◆ペットの聴覚を守るというサービス

ZoroPlusTechnology様が提供するのは、何十年にもわたってペットの聴覚保護を開発してきた製品「PetsEar」になります。

犬や猫はそれぞれ異なる聴覚範囲と感度をもっており、人間よりも高い音を聞くことができ、特に騒音に敏感と言われています。私たちのペットの聴覚健康は、問題が発生するまでしばしば見過ごされがちです。雷雨はペットの聴覚損傷の最も一般的な原因の1つであり、家の周りで使用される掃除機や電動工具も危険をもたらす可能性があります。交通系の騒音は特にストレスを感じさせ、これらの環境に慣れていないペットにとっては潜在的に有害となります。

ペットの聴覚を保護することは、彼らへの愛とケアの証と考えています。聴覚の健康に積極的に取り組むことで、ペットがより幸せで健康な生活を送れるように支援することができると考えています。

◆会場風景

今回の取材を通して、よりペットの視点に立った商材が多くなったと感じることができました。単にペットという視点ではなく、完全に「家族」という視点で業界内が動き出しています。家族という視点が強くなることで、飼い主側の責任が強くなり、飼育放棄といった社会問題への改善への期待感を感じさせていただく会場の熱気でした。

私たちは「ペットと過ごす」というサイトを通して、人とペットが過ごすために有益な情報を提供しつづけ、豊かな生活の支援のお手伝いができるように活動していきます。